【本日のアゲ本】 ビジネスは「男のルール」で動いている。男性社会を自由に歩く仕事術

『女子の働き方 男性社会を自由に歩く「自分中心」の仕事術』
永田 潤子 著/文響社

「究極の男性社会」で出世に成功した女性の処世術とは?

時代は変化しているとはいえ、まだまだビジネスの世界には男性中心のルールが深く根付いています。自分が中心となって仕事を回しているのに、男性からなぜかアシスタントや補助的な役割だと思われたり、普通に会話をしている中でも変に気を遣われたり見下されたり。職場に「男性中心社会」が蔓延しているのを身に染みて感じたことのある女性の方も多いと思います

著者は、海上保安大学校の女子一期生であり、20代のころ最年少で艦長に就任した永田潤子さん。「究極の男性社会」とも言える海上保安庁を生き抜いてきた彼女が、自らの経験をもとに男性社会を楽しく自由に乗りこなすための方法を教えてくれるのが本書です。

彼女が伝授するのは、いわゆる「コミュニケーション術」と言ってもいいでしょう。

「女性は共感や感覚による対等な関係を求めることが多いのに対し、男性は論理やメンツを重んじるピラミッド型の関係を重視する」

「男性に正論を振りかざすと感情がもつれる。相手を立てるちょっとした一言で関係性はずっと良くなる」

などなど、男女の違いを表したうえで仕事をスムーズに進めるためのコミュニケーションテクニックを教えてくれます。

やはり長い歴史の中で作られた男性中心の組織を抜本から改革することは簡単ではなく、男性中心の組織から与えられた役割をこなすことにストレスを感じる人も少なくないかもしれません。

そんな時に著者がオススメしている発想の転換は「株式会社 自分」を作るということです。自分が勤めている会社はあくまでも取引先であり、そこと取引することを選んで契約しているのは自分自身。そう考えることで働くことがより一層主体的な行動へと変わり、男性に「やらされている感」から解放されるようになるそうです。

会社人間にならないコツを身につけることは、男女問わず大切なことだと思いますが、特に男性中心の組織や社会に不満がある人には、心がスッキリするようなアドバイスがたくさん散りばめられています。

仕事で男性と衝突してしまう、仕事に追われて自分らしさを失いかけている、もっと楽しく仕事をしたい。そんな人に是非とも一度読んでみていただきたい一冊です。