ぴつこさん。こんにちは。私は29歳、会社…
『編集長ぴつこの悩み相談』買い物依存にピリオドを打ちたい女
ぴつこさん、こんにちは!私は33歳の派遣社員の乙女ちゃんです。
私の悩みはズバリ、買い物です。酷い時は給料を超えるくらいのカードの請求書が届きます。
でも、可愛い洋服を見ると買わずにはいられません。そんなことだから、お金が毎月足りず、とうとうプロ〇スさんにもお世話になり返済のために土日もアルバイトを始めました。体はクタクタで、一体何をやっているんだろうと悲しくなります。
こんな、生活にピリオドを打つにはどうしたらよいのでしょうか? ぴつこさん、こんな、愚かな私を助けてください!
ぴつこ「そろそろ秋よね〜」
根津「一年は、あっという間ですね」
ぴつこ「秋といえば、食欲の秋。食べるわよね〜 アンタは何が好きなの?」
根津「秋といえば、日本シリーズです。来月からいよいよ始まりますよ!」
ぴつこ「違うわよ、食べ物よ。食べ物」
根津「ああ、食べ物ですか。松茸ですかね?」
ぴつこ「アンタ、見栄張ったでしょ! 松茸なんて、食べたことあるの?」
根津「お吸い物の…」
ぴつこ「永谷園のインスタントのでしょう! ホント、しょうもない!」
根津「えへへ」
ぴつこ「アタシは秋といえば栗でしょ、栗。滝川栗ステルよー」
根津「うっつ、ギャグぶち込みましたね。ちなみに、キャンキャンの調査では、3位さんま 2位さつまいも そして、1位が栗です」
ぴつこ「栗はフライにするか、栗ごはんがいいわね」
根津「栗をフライにして食べるんですか!? お言葉ですがぴつこ編集長、健康診断で高脂質を指摘されていましたし、この間はしゃがんだ時にタイトスカート破けてましたよね」
ぴつこ「…」
根津「秘書にスカート買いにバーニーズに走らせてましたよね」
ぴつこ「…」
ぴつこ編集長、目をそらし口笛を吹く。
根津「そんな、マンガみたいな誤魔化しかたありますか!」
ぴつこ「あー、栗たべたい」
根津「懲りていませんね… では、お悩みにまいりましょうか」
ぴつこ「今回の方、乙女ちゃん。欲しいものたくさんあって、いいわねぇ。アタシもお買い物だーい好き。舘ひろしのハズキルーペくらい、いやもっとかもしれないわ」
根津「今日はヤマザキパンの秋のパン祭りならぬ、ぴつこの秋のオカマギャグ祭りですね」
ぴつこ「お金が足りないのよね。そうよねー。心ない輩は、必要かもっと考えて買え!とか、いっそレンタルにしたら?なんて言ってくるけど、ナンセンスよねー。だって、アタシたちはお買い物が好きなんだから」
根津「そう言ってしまったら、元も子もない気が…」
ぴつこ「東北の震災が起きたときに、ボランティアの人たちが洋服をたくさん集めて、体育館に並べて、どうぞ持って行ってくださいっていうのをやったらしいの。ファッションに気を使いたい人たちができないでいることを慮ってのことよね。そしたら、それはそれでもちろん感謝されたんだけど、被災した女性たちがもっと喜んだのは、お金を払って買うことだったんだって。無料でもらうことよりも有料で買うことの方が喜びを感じるって、人としての本質というか深いところに買い物に喜びを感じる何かがあるような気がするの」
根津「とはいえ、収入と支出ってものがありますよね?」
ぴつこ「独身の時はいいわよ。人に迷惑かけなければ一人で自転車操業やって、自分で自分のケツを拭けばいいじゃない。問題は結婚した時よ。この手の人は、お金を限界まで使って、さらにもうちょっと行っちゃうくらいの方だから、結婚のお相手は十中八九破滅するわね。だから、結婚するなら、狙い目はケチな男か、乙女ちゃん以上に金遣いの荒い男よ。破滅から身を守るにはそれしかないわ」
根津「乙女ちゃんみたいなタイプは財布のひもが固い男性の方がいいのでは?」
ぴつこ「乙女ちゃんみたいなタイプはケチってネチネチと言いそうだし、夫婦関係が悪くなること間違いなし!って感じだから、一番は乙女ちゃん以上に金遣いの荒い男ってことになるわね」
根津「同類がよいと?」
ぴつこ「そう。最初は楽しいと思うわよ〜。二人で楽しくお買い物してね。給料出たらお買い物。乙女ちゃんの給料以上に使えるんだから、買えるものの選択肢も広がってワクワクが止まらないんじゃない? だけど、だんだん気づいていくの。おいおい、使いすぎじゃーないのか? これはさすがに破滅するんじゃーないか? ってね。そりゃそうよね。二人ともが限界を超えたお金を使い続けるんだからそうなるに決まってるわ。もともと金遣いの荒い男に借金があるかもしれないし、借金はどんどん膨らむばかり」
根津「喪黒福造てき発想!」
ぴつこ「ドーン! 結局、破滅じゃんか! って思ったでしょ?」
根津「でた! 喪黒福造!」
ぴつこ「ま、そうなる可能性もあるわね。だけど、こういう場合って、乙女ちゃんがしっかり者になっちゃうケースがあるのよ。相手を見て何してんだろ、私って… って思うこともあるだろうし、子どもが産まれりゃそれどころじゃーない! なんてね。子どものおもちゃやら服やらにお金を使っちゃうかもしれないけど、それでもきっと大丈夫よ」
根津「人の振り見て我が振り直せ、ですか?」
ぴつこ「ズバリ言うわよ! って古いかしら」
根津「今日はぴつこの秋のオカマギャグ祭りですから大丈夫です」
ぴつこ「乙女ちゃんが買い物にハマっちゃう理由は、今しか見てないから。将来というか未来がないのよ。未来予想図っていうか将来設計みたいなものがないの。もし、子どもができたり、できるかもしれないとか、旦那さんとこんな暮らしができたらいいなとか、将来に対しての希望というか喜びが生まれたら、買い物なんて一瞬で吹っ飛ぶわよ。そんなことより子どもにいい教育させたい!とか、リノベマンションで犬と旦那とオシャレに暮らしたい!とかなんでもいいんだけど、そういうことが大事なんじゃないかしら」
根津「なるほど!」
ぴつこ「金遣いの荒い男って違う言い方をすればバイタリティというか好奇心が強いとも言えるわ。そういう人にいろんな刺激をもらうってのも面白いんじゃない?」
根津「物事を広い目でみると世界が違ってみえてきますね」
ぴつこ「乙女ちゃん。では、そういうことで、ごめんあさーせー」