【本日のアゲ本】社内政治力を磨こう!


『伸びる女の社内政治力』
関下昌代著/さくら舎

社内政治力とは、本来ポジティブなもの

「社内政治力」なんて言われると、どこか腹黒い世界を想像してしまうかもしれませんが、著者の関下さんは、「職場でかしこく生き残るための力」であり「職場で活躍するすべての女性にこそ必要なスキル」であると説いています。

本書の冒頭で下記のような設問があります。

ひとつでも当てはまる方は、社内政治力を意識して欲しいとのこと。

① 一生懸命働いているのに、なぜか空回りしている感じがする。
② 仕事で人と対立し、気まずい雰囲気になることが多い。
③ 自分の意見や企画案がよく却下されてしまう。
④ 他部署のことにまったく関心がない。
⑤ 駆け引きはよくないこと。いつも正々堂々と正面からぶつかるべき。
⑥ 上司や部下の人間的な欠点が許せない。
⑦ プライベートでのいい話、幸せな話を言わずにはいられない。
⑧ 人の顔と名前を覚えるのが苦手。
⑨ 世間話はおっくう。自分からはめったに話しかけない。

 

社内政治力とは、「人を巻き込み」「自分のファンを増やし」「やりたいことを実現」させていく力だからです。もっと身近な場面で例えると、身だしなみを整えることで信頼感を高めるとか、チャーミングな笑顔でまわりを明るくするなど、自分の演出次第でチャンスの扉が開くということ。これは確かにそうだと思えますよね。

今の仕事で、自身のエネルギーを少しだけ社内政治力に振り向けるだけで、これからのキャリアをより華やかに、よりワクワクできるものに変えることができるのです。社内政治力とは、会社って、仕事って、面白いんだ!と変えてくれる魔法のようなものなのかもしれません。

ターゲットは20代女性。でも、それ以上の年齢の女性でも気づきの多い本

伸びる女をテーマにした著作や講演の多い関下さん。本書では自身が高校を卒業して、途中大学に入学しながら描いてきたキャリアデザインの一端、特に自身の社会人になりたての頃にフォーカスして紹介しています。

それぞれ実際にあった体験をもとに、ものの考え方や行動の仕方をわかりやすく解説。どのケーススタディも分かりやすく、素直にうなずけるものが多いので、20代女性はもちろん、30代以上の女性にも参考になり、実践することで人間力がアップすること間違いなしです。

特に参考になったのは、社内政治力を効果的に利用することで、仕事を面白くするには、「面白い仕事があるのではなく、面白がって仕事をする」ことが大切という部分でした。

確かに魅力的な人の周りには魅力的な人が集まり、魅力的な仕事をしているということは、納得感があります。たった一度の人生、仕事をこなすだけで終えるのか、面白がって仕事をするかでは、長い年月で大きな差がつきそうです。

最後に、本書の章立てをご紹介して終わります。章のタイトルだけでも、読んでみたいと思わせる魅力にあふれていると思いませんか?

第1章 女にも社内政治力が必要な6つの理由
第2章 会社組織の表と裏を知る方法
第3章 上司・部下に味方をふやす方法
第4章 女を敵に回さず、ソツなく立ち回る方法
第5章 影響力のある女をめざし、一目置かれる方法
第6章 社内政治力で面白く仕事ができ、楽しくなる