【実録!ラクして美魔女〜】 No.004 今、女は重力という目に見えない敵と戦っている!

今、私は重力という目に見えない敵と戦っている。

重力のおかげで、最近至る所が重力に負けてたるんできたのである。

重力が目に見えるものならば、踏んづけたり、掃除機で吸ったり、時には金に物を言わせたりして退治するのだが、目に見えないのだからどうにもできまい。

ただ、たるみ行く己を見て見ぬふりは出来ぬ。

体はパーフェクトラインに任せたのだが、顔はどうしよう。

私のポリシーはメスや注射に頼らず、老化と戦うことなのだ。かと言って、美魔女コンテストに出場する人のような、たゆまぬ努力は三日坊主になることは目に見えている。

それを証拠に美顔器や美容器具が部屋の片隅でホコリをかぶり粗大ゴミ化しているのだから。これ以上、余計なものを買ってゴミを増やすことになるのは御免だ。

そんなことを考えながら、腕組みしながら悩んでいると本棚にある“顔ヨガ”の本が目に飛び込んできた。

そうだ、“顔ヨガ”で顔の筋肉を鍛えたら、たるみを食い止めるられるかもしれない。

そんな淡い期待を胸に書かれている顔ヨガを実際にやってみた。

これが何と!三日坊主では終わらず、一週間も続いたのである。

しかし、たるみが改善しているという実感が全くない。これでは、鏡の前で変顔をしている、ただの馬鹿野郎である。

筋トレも的確にやらないと効果は上がらないということは私でも知っている。もう、プロに伝授してもらうしかない!と、とある世田谷の“顔ヨガ”スタジオへ突進した。隠れ家のようなスタジオにワクワクドキドキの四十路の私。

スタジオのドアを開けると、肌艶の良いマダムが出迎えてくれた。「今日は生徒さんはお一人なんですよ」とマダム。ということはこの肌艶マダムが先生か。このマダムが、あんな変顔をするのか⁉

人見知りの私はチラチラとマダムを見ながら、顔の悩みを打ち明けた。マダムは「頬のたるみが悩みなんですね。では、たるみ改善を中心に顔ヨガをやって行きましょう」と早速、実践に入っていった。

まずは鼻から息を吸い、息を吐きながら顔の全てのパーツを中心に寄せ、息を吐きながらパーッと目と口を開くポーズ。イメージとしては梅干しババアからの西川きよし顔にする感じである。このポーズはムクミが解消されるらしい。こんな変顔をしていてもマダムの顔はどこか優雅である。一方の私と来たら、世界が破滅するかのような顔をしている。

次はムンクの叫びの顔をしたまま、下のまぶたを持ち上げるようにして、目の下のたるみ解消のポーズをした。鏡に映し出されのは、ムンクからの五木ひろしであった。思わず「横浜、黄昏~ ホテルの小部屋~ ♪」と歌いそうになった。マダムは変顔のも関わらず、気品に溢れていた。

他にも色々とポーズをし、少し汗ばむくらいだった。顔の筋肉を鍛えている感もバッチリある。終わった後の顔は左右のバランスも整い、全体的に明るい表情になった。

これは、日常的に取り入れようと、やる気にみなぎっている。

しかし、怠け者気質な故にどこまで続くかはわからないが…