「セミナージプシー」という言葉を知ってい…
【エッジーナの処方箋】あなたは大丈夫?人間関係リセット症候群の特徴と対策
事あるごとに嫌味を言ってくる上司、何度注意をしても同じミスを繰り返す部下、自分の話ばかりする友人、悩みをわかってくれない恋人…仕事やプライベートで人間関係がうまくいかない時、ふと全てを捨ててしまいたくなる衝動にかられることがありませんか?
そんなあなたは、もしかすると「人間関係リセット症候群」にかかっているかもしれません。人間関係リセット症候群とは、今まで築いてきた人間関係を突然シャットアウトしてしまう傾向のこと。医学的な病名ではありませんが、近年SNSの浸透などで24時間いつでも誰とでもコミュニケーションが可能な環境があることにより、かえって緊張感やストレスが慢性的に溜まって人間関係に嫌気が差す人が増えたことから、このような新しい言葉がメディアなどで使われるようになりました。
今回はそんな「人間関係リセット症候群」になってしまった人がやりがちな行動と、それを防ぐための対策をご紹介します。
<目次>
- 人間関係リセット症候群とは?
- 人間関係リセット症候群にありがちな行動
- 人間関係リセット症候群はこう対処しよう
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人間関係リセット症候群とは?
今、私たちの生活は常に誰かとつながり、絶えずコミュニケーションを取れる環境に生きています。交流関係が広い人ほど、毎日メッセージの返信に追われ、週末のみならず平日も誰かと会う予定で埋まっており、ひとりの時間の出来事でさえSNSで誰かと共有する癖が付いている人も多いと思います。
こうしたコミュニケーションはその時その時は楽しく、寂しさも紛れるため、ついつい没頭してしまいがち。でもその一方で、絶えず誰かとやりとりをしている状態に緊張感や圧迫感を感じることがありませんか?あるいは気づかないうちに、ストレスを慢性的に溜めている人もいるかもしれません。
そんな時に引き起こされるのが「人間関係リセット症候群」です。今つながっている全ての人間関係が精神的に悪い影響を及ぼしている根源だと考え、全てを唐突に、一気にリセットしてしまう。突然LINEのグループから抜けたり、連絡先をすべて削除したり、何も言わずに所属しているコミュニティから離れてしまったり。こうした行動を起こしたい衝動にかられたり、実際にしてしまったことがある人は要注意です。
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人間関係リセット症候群にありがちな行動
では、人間関係リセット症候群になってしまった人はどんな行動を起こすのでしょうか。メディアなどでよく言われている行動をいくつかご紹介します。
SNSの友だちやフォロワーをことごとくブロックする
SNSで繋がっている人と突然連絡が取れなくなったり、メッセージを送れなくなったことはありませんか?何か悪いことをしたと思い当たる節がない時は、もしかすると相手が人間関係リセット症候群に陥っている可能性もあるかもしれません。
いわゆる「SNS疲れ」と言われる状態になると、自分から何かを発信したり、タイムラインを眺めたりすることが嫌になるだけでなく、誰かからメッセージが来ること自体がストレスになります。そのため、友だちやフォロワーは全てブロック。嫌いな人だけでなく、一律でブロックしてしまうのがこの症候群の特徴です。Twitterであれば鍵をかけて誰からも見られないようにすることもあります。
SNSを退会する
さらに症状が重たくなると、Twitter、Instagram、FacebookなどのあらゆるSNSから退会してしまうこともあります。若い世代に限らず多くの人にとってSNSは重要なコミュニケーションツールであり、また過去の思い出を記録する大事なメディアであると思いますが、リセットしたいという衝動が強いため、そういったことはお構いなしに躊躇せず退会してしまうことも。しかし、多くの場合、人間関係をリセットしたい欲求は一時的な衝動なので、後から後悔する人が多いようです。
携帯を解約する
人間関係リセット症候群にかかった人にとって、電話やメールはストレスの大敵。誰からも電話が来ないように、携帯電話を解約してしまう人もいるそうです。そのまま携帯電話を持たずに衝動が落ち着くまでしばらく過ごす人もいますし、新しい携帯電話を買って電話番号を変更する人もいます。後者の場合も、これまでの友達や職場仲間には連絡先を一切教えないのが、この症候群の特徴です。
そして、しばらくしてから気持ちが落ち着いたり、日常生活に支障をきたしたりすると、PCなどに残っていた連絡先から人を選んで連絡先を教える人もいるのだとか。携帯の電話番号を変えるのはけっこう手間がかかることですが、それでもやってしまうのが、この衝動の恐ろしいところです。
転職する
昔に比べて転職がしやすい時代になりましたが、職場を変えるのはなかなか労力や決断のいること。しかし、職場で働いている限りは人間関係を完全にリセットできないため、人間関係リセット症候群にかかった人は我慢できなくなると思い切って転職をしてしまいます。次の職場でも新しい人間関係が始まるので、そこまで効果があるのかな?とも思いますが、とにかく今ある人間関係を全てリセットすることが何よりも重要なのだそうです。
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人間関係リセット症候群はこう対処しよう
上記の事例からもわかるように、人間関係リセット症候群はどうしても抑えきれない衝動から起こる傾向にあります。その多くが一時的なものであり、あとから「なんでこんなことしちゃったんだろう…」と後悔するパターンも少なくありません。できれば引き起こしたくないこの症状を、上手に防ぐための心がまえをご紹介します。
プチリセットをする
全てをリセットしたくなるのは、ストレスを限界まで溜め込んだ結果、それが耐えきれずに弾けてしまうから。この症候群にかかる人は、限界まで我慢して自分を追い込んでしまいがちな傾向にあります。人間関係はうまくいくことばかりではないので、ストレスが溜まってしまうのは避けられないこと。でも、限界まで溜め込まずにこまめにリセットする心がけをすれば、恐怖の大リセットは防げるのではないでしょうか。
ストレスが溜まっているな、追い込まれてきたな、と感じたら、運動、アロマ、お酒、趣味など自分がストレス発散できる方法でその都度その都度、プチリセットを行うようにしましょう。
人との距離を詰めすぎない
人間関係がうまくいかないと感じる時、無理に修復しようとする必要はありません。自分にストレスがかからない適切な距離まで離れることで、一気に問題が解決することもあるのです。相手に依存したり過度な期待をかけないよう心がけ、逆に相手からも依存されたり過度に頼られないように距離を保つようにしてみてはいかがでしょうか。
「自分が一番大事」と言い聞かせる
人間関係リセット症候群になりやすい人は、人の発言や行動に敏感で、周囲からの視線を気にしがちな傾向にあります。そして、誰にも嫌われたくないと思うため、自分のやりたいことを我慢したり、発言に気を遣いすぎてしまった結果、ストレスが溜まっていくパターンが多いそうです。
でも、一度きりの人生の主役はあくまでも自分で、他人はあくまでも他人です。相手のことを気にして我慢して生きている人は、もう少しわがままに「自分が一番大事」と言い聞かせてみてはいかがでしょうか。世の中にはいろんな人がいるので、全ての人間から好かれるのは難しいです。そして、自分らしく生きて、それでも良い関係を築ける人こそが自分にとって大切な人になるはず。一度人の目を気にすることを辞めてみると、心がすっと軽くなるかもしれませんよ。
そもそも、人間関係をリセットしたいという衝動に駆られることは、心と体がストレスに対処するために発信しているシグナルなので、決して悪いことではありません。ただ、これまでに築いてきた人との繋がりやコミュニティは、その人の財産であり、困ったときに助けてくれる存在でもあります。
リセット衝動に駆られた時は一度立ち止まって、繋がっている相手との楽しい思い出や嬉しかったこと、感動した出来事を思い出してみるといかもしれません。そうすれば、相手が本当にリセットして良い存在なのか、本当の答えが見つかると思いますよ。