【本日のアゲ本】努力とは普通のことを大切にすること

『日本一売り上げるキャバ嬢の億稼ぐ技術』

小川えり 著/ KADOKAWA(2019年)

「普通のこと」も毎日積み重ねると、強い武器になる

仕事に伸び悩んでいる。がんばっているのに結果が出ない。働く女性の多くが突き当たる壁です。仕事があまりにもうまくいかないと「向いていないのでは」「辞めたほうがいいのかもしれない」と思うこともあるでしょう。そんな仕事に悩める女性にぜひ一読をおすすめしたいのが本書です。

「エンリケ」の愛称で親しまれる著者は、売り上げ・指名数・顧客数で8年間連続ナンバーワン記録を更新中の現役キャバ嬢。2018年のバースデー・イベントでは3日間で2億5000万円を売り上げました。現役でありながらすでに伝説のキャバ嬢といえる存在です。

華やかな経歴だけ聞くと、よほどの美人か天才的なトーク術の持ち主などを想像してしまいますが、エンリケさんは自他ともに認める“容姿で稼いでいない”キャバ嬢。接客にしても「人間性」を武器にコツコツと磨き上げた努力型タイプで、6年かけてナンバーワンにまでのぼりつめました。また、年間360日出勤する “休まないキャバ嬢”としても知られています。

彼女の仕事術は驚くほど実直で正攻法。努力とは「普通のことを大切にすること」だといい、嘘をつかないことや約束を守るといった基本的なルールを大事にして接客をしているといいます。また、早起きして顧客へのメールを朝イチで送るなど、毎日の仕事やルーティーンは決してサボりません。一見簡単に思えるかもしれませんが、普通のことを大切にして毎日積み重ねていくことが多くの人にとって困難だからこそ、それができる一握りの人がトップに立てるのです。

本書には稼ぐための特別なノウハウや裏技は一切書かれていません。だからこそ、日々の仕事がうまくいかないからといって逃げ道や言い訳を考える前に、当たり前のことができているのか、手を抜いている部分はないのか、日々の仕事を見直すきっかけを与えてくれます。接客や営業の仕事をしている女性はもちろん、稼ぎたいすべての女性におすすめの一冊です。