【実録!ラクして美魔女〜】 No.017 NYのエステへGO!~ブリス・スパ57編~

ニューヨーク、三日目。図々しくなったもので、言葉が通じなくても死にはしないと悟った私。これでも高い金を払い英会話スクールに通っていた経験もあるのだが、いざとなると全然英語が出てこない。そんな状態にも関わらず、一人でSPAに行くことを決意。それは、どうしても行きたいbliss spaがあるからに他ならない。常連客にはセレブやスターも多い、人気があるSPAの一つだ。予約を取った方がベターなので、前日にホテルのコンシェルジュで予約を取ってもらった。

 

そして、翌日。場所は二日目に、ぴつこ編集長と来た五番街あたりの大通りなので道は余裕綽々だ。問題なのは英語の方である。まず、bliss spaについたら「l  booked … (アイブックド)」と受付で言わなきゃなぁ… など考えながら、目的地のbliss spaまで歩いた。念仏のように「アイブックド 」を繰り返した。日本でこのようにブツブツ独り言をいいながら歩いていたら職務質問されてしまいそうだが、その点ニューヨークは懐が広い。タイムズスクエアではトップレスにアメリカの国旗のボディペイントを施した若い女性グループがチップビジネス(一緒に写真を撮ってチップをもらう)をしていたりするがお咎めなし。日本だったら、これは間違いなくワイセツ物陳列罪だ。また、観光客が何も知らずに写真を撮ってしまうとチップを要求してくるという少々手荒なまねをしてくる。

私はそんなビジネスがあるとは知らず、タイムズスクエアにいた規格外のピカチュウの写真を勝手に撮って追いかけられた口である。でも、こういったビジネスも黙認していて、お縄になることはないらしい。

 

↑このように、ピカチュウだけではなく、ミッキーマウスの顔の下から人間の顔が出てしまっているというファンタジーのかけらもないミッキーマウスもタイムズスクエアにたむろしている。

さてさて、bliss spaの方だが、いよいよ店の扉を開ける瞬間が来た。意気込んで入ったもののスタッフはおらず、美意識が高そうなスリムマダムが受付前のソファーに座っていた。店内はターコイズブルーと白を基調にした、高級感がありつつポップな感じも取り入れているハイセンスな作りだった。

 

数分経過し、スタッフがやって来てスリムマダムを部屋へとアテンドしていった。そして、予約の時間が回ったころ受付スタッフがやってきたので、私は日本兵のようにキッチリとした直立姿勢で「アイブックド アットナイン マイネーム カズエイッピツ」と言った。受付スタッフは苦笑いをし、英語で「また、直ぐに戻ってくるから待っていて」と言って再び立ち去った。何とか通じたようである。受付スタッフが戻ってきて、私にビーチサンダルを見せながらサイズを聞いてきたので「スモールサイズプリーズ」といい、黒いビーチサンダルを受け取った。

 

先ほどのスリムマダムのように私も部屋に通され受付スタッフから色々と説明を受けた。初めに、カウンセリングシートに記入して、そのあとにロッカールームでガウンに着替えて、またここに戻って来て待っていて、と言っていた。私は「ライティング、アフター、ロッカールームにインして、ガウンにチェンジしたら、ヒアーにカンバックね」と受付スタッフに返した。もう、英語ではなく、ルー(ルー大柴)語である。受付スタッフも変な日本人来ちゃったよ… と言わんばかりのしょっぱい顔をしている。

 

で、ガウンにチェンジしてヒアーにカンバックした私は大人しくソファーに座っていた。すると、美味しそうなミートパイを焼いてくれそうな中年の女性がやって来た。日本人に例えるならば、あき竹城といったところだろうか? 以降、この女性を竹城と呼ぶことにする。

 

竹城は私を施術室に案内すると、どこが疲れているのかを聞いてきた。私は、太ももと腰と言いたかったが単語が出て来ず、思いついた「ショルダーとレッグ」と言った。

 

うつ伏せに寝るように指示され、マッサージの始まり。深呼吸を三回して、リラックス。肩や腰を緩めるようにタオルの上からマッサージ。その後、オイルで背中から肩にかけてマッサージしてくれた。リラックスとほぐし技法の内容で、あまりの絶妙な力加減にウトウトし寝てしまった。表面になりキュウリのアイパックをのせられリフレッシュ。49分(中途半端な時間設定)のコースもあっという間に過ぎた。

 

私の受けたコースはブリッサージ49分$130のボディコース。高めの価格だが、世界の一等地。値が張るのも仕方あるまい。シャワーは勿論、スチームサウナもあり、ウェイティングルームにはちょっとしたお菓子や飲み物まで用意されている。ロッカーに荷物を入れておかなくてはならず、店内の写真は撮れなかったが素敵なSPAであることは間違いない。

 

そして、ルー語もOKなのが嬉しい限りだ。