【本日のアゲ本】すぐやらない理由は、脳の問題

『すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法』

菅原洋平 著/文響社(2016年)

脳の「すぐやるスイッチ」をオンにして、先延ばし癖を克服

 

近頃、TBSテレビ「凪のお暇をはじめとする自己肯定感低め女子がヒロインのドラマが増え、多くの女性の共感を呼んでいます。

それだけ自己肯定感が低い女性が増えているということでしょう。

 

自己肯定感が低くなる原因のひとつに、やるべきことを先延ばしにする“先延ばし癖”があり!

やらなければならない仕事があるのに、家に帰るとついテレビをつけてしまい、そのまま見続けてしまう。

早く寝なければいけないのに、ベッドの中でスマホを見ていたら寝る時間が遅くなってしまった…

これらの経験が積み重なると、やるべきことを先延ばししたことへの罪悪感が生まれ、自分に対する自信がどんどん失われていきます。

 

先延ばしによる罪悪感に苛まされている女性におすすめしたいのが本書!

作業療法士である著者は、患者さんのリハビリテーションに携わるなかで、患者さんが突然「すぐやる」ように変わる経験をしてきました。そのことから、やるべきことになかなか手をつけられない理由は、性格ややる気の問題ではなく、脳が「すぐやるモード」になっていないだけだと気づいたといいます。

 

脳の「すぐやるスイッチ」をオンにするにはコツがある

とくに脳は目から入った情報にもっとも大きな影響を受けるため、脳になにを見せるかが大事です。

たとえば帰宅したら習慣的にテレビをつけてしまう場合、リモコンが目に入った瞬間に脳は「テレビを見るモード」になっています。

いったんこのモードになってから無理にテレビを奪おうとすると、強い意志の力が必要になり、毎日苦痛を強いられることになります。

 

けれども、強い意志の力がなくても、余計なものを見ずにすむ方法があります。それは「使ったものを元の場所に戻すこと」です。

ためしにリモコンを置く場所を1ヵ所に決めてみてください。リモコン置き場に戻すようにすると、リモコンを取りに行ったときに「自分はいまからテレビを見ようとしている」という自覚が芽生えます。すると、自分の行動を吟味する脳のシステムが作動し、望ましくない行動をふみとどまることができるのだといいます。

 

そのほか、脳をその気にさせる言葉の使い方や、触覚の活用法など、自分の脳を「すぐできる」ように仕向けるコツが紹介されています。

 

先延ばし癖はダイエットと同じで、「いかに意志の力に頼らないか」が成功のカギ

自分を否定する前に、自分が無意識に出している脳への司令を見直し、「すぐやる」自分へと変わっていきましょう。