【エッジーナの名言】 戸田奈津子「やると決めたら、本気でやらないと夢は叶いません」

“やると決めたら、本気でやらないと夢は叶いません。”

――戸田奈津子

 

戸田奈津子(1936-)

映画字幕翻訳家、通訳

 

戸田奈津子さんは、日本を代表する字幕翻訳家。

『E.T.』や『タイタニック』、『スターウォーズ(新3部作)』などのヒット作をはじめとする1500本以上の映画作品の字幕翻訳を手がけ、映画好きなら一度ならず彼女の翻訳に触れたことがあると思います。

戸田さんの生まれは東京都。小学校低学年の時に戦争が終わり、やがて日本にも洋画が入ってくるようになります。食べ物はもちろん、文化的にも飢えている状態だった戸田さんは、スクリーンの別世界にとてつもないカルチャーショックを受けたそうです。一気に映画ファンとなり、それがきっかけで英語勉強するようになり、津田塾大学英文科へと進学します。

大好きな映画と英語の両方を生かせる字幕作りを志すも、「あの頃の字幕翻訳業界には門すらなかった。壁しかなかった」と本人が振り返るように、プロの字幕翻訳家が10〜20名程度という小さな業界ゆえにそのハードルは非常に高いものでした。

大学卒業後、生命保険会社の秘書として働くも1年半で退社。どうしても翻訳の仕事に携わりたかったため、字幕翻訳者の清水俊二さんに手紙を書いて弟子入りを志願します。一度は断られるも食い下がっているうちに、映画会社のアルバイトを紹介され、通訳の仕事などを担当するようになります。

1970年にようやく『野生の少年』、『小さな約束』などの字幕を担当するようになりますが、そこから字幕翻訳の仕事が続くことはなく、さらに下積み生活は10年近く続きました。

そして1980年。40歳を超えてからようやく本格的なプロとしてデビューします。その作品は、フランシス・コッポラの『地獄の黙示録』。通訳の仕事のつながりでコッポラと知り合い、映画製作の手伝いをしていたことがきっかけで監督直々に仕事を依頼してもらえたのです。

同作品が大ヒットしたことを機に、戸田さんは年間40本前後の字幕翻訳を手がける売れっ子に。冒頭に挙げた作品のほかにも『インディ・ジョーンズ』『フォレスト・ガンプ』『007シリーズ』『ミッションインポッシブル』などを担当。映画監督から翻訳を指名されたり、来日する映画人の通訳を任されるようになり、名実ともに日本を代表する字幕翻訳家・通訳として成功を収めます。

小学生の頃から思い描いていた夢を、40歳を過ぎてから実現させた津田さん。どんなに壁が高くて厳しい道のりであっても、諦めずに努力し続けたことが不可能を可能に変えたのでしょう。やると決めたら、とことん本気でやる。シンプルながら成功に不可欠な姿勢を、津田さんの生き様は教えてくれます。