重力に従って“たるむ”ババアの肌。これを…
【実録!ラクして美魔女〜】No.014 時代錯誤の オッケー・バブリー女
女は何度となく、転換期を迎える生き物だ。ブリのようにワカシ→イナダ→ワラサ→ブリと成長によって名前が変わっていく。お嬢ちゃん→お姉さん→おばさん→おばあちゃんと出世魚のようである。次のステージに行くにあたり、蛇に脱皮のように外見もモデルチェンジをしなければならない。
しかし、モデルチェンジをしそびれたのか、まだ若いつもりでいるのか分からないが、そういった感覚が行方不明になっている女性を度々目にすることがある。
30代の頃の話である。務めていた職場にオッケー・バブリー上司がいた。平野ノラもビックリのワンレン、ボディコン、肩パット。日サロに通っているであろう小麦色の肌に太眉。そして、ショッキングピンクの口紅を引いていた。今でこそ、太眉もショッキングピンクの口紅も流行っているが、10年前はダサイの何者でもなかった。初めて見た時は二度見をした程だったが、変な目で見ていると悟られたくないばかりに「スカート素敵ですね」と、心にもないことを言ったものだ。
オッケー・バブリー上司は発言も見た目の通りで「結婚は興味ないのよね。アタシ、男に縛られたくないの」と、ものすごい細いタバコを吸いながら言っていた。その光景は、かっこいい!を通り越して生きるコントであった。
大体の人が、なんとなく時代を肌で感じ、髪型やファッションをチェンジしていくものだが、オッケー・バブリー上司はある意味で時代に流されないのか鈍感なのか、何かが行方不明になっていることは間違えなかった。
私も、時代錯誤だけは避けたいと、自分を客観的見るように努力をしている。化粧は時代をモロに映し出すので、季節ごとにデパートのコスメコーナーに行くようにしている。特にシュウウエムラやRMK、アディクション、MACをチェクし、美容部員のメイクを確認して、自分好みのメイク率が高いブランドに行くようにしている。それで、気になるアイテムでメイクをしてもらって、必要なものだけ買って帰る。これが、時代錯誤防止顔に一番良い処方箋だと私は考えているのだ。
服も定番もの以外は2年以上同じものを着ないように、ここ数年はしている。それは、40歳を境に去年まで着ていたものが急に似合わなく感じてしまうことが多くなったからだ。老けたとか体型が変わったということではなく、見た目の転換期なのではないかと思う。
若い頃に似合っていたワンピースは似合わなくなって当たり前。それでも可愛いからと着てしまうと、かなりしょっぱい感じになってしまう。もうそうなったら、潔く葬ってしまった方が賢明なのだ。
そして、40歳過ぎても綺麗でいたい気持ちは持ち続けるべきだと思うが、若く見られたい願望は捨てるべきである。若さにゃ、どうやったって勝てないからだ。それに引き換え、美しさというのは幅が広い。例えば、吉永小百合さんを見て若いとは思うが、無理くり若作りしている感じはない。これは、若さにフューチャーしたからではなく、健康な美しさを追及したからに他ならない。若さはその産物なのである。
転換期に道を誤り行方不明にならなかったババアにこそ、美魔女への道が開いていくのだ。