【エッジーナの処方箋】賢い女性ははじめている!? 知らないと損する iDeCoの基礎知識①

 

20196月、金融庁は「老後資金が約2000万円不足している」との報告書をまとめました。公的年金だけでは毎月の生活費が赤字になってしまう恐れがあるというのです。そこでいま、老後の年金不足の対策として個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」が注目されています。

 

人生100年時代といわれる時代において、老後に漠然とした恐怖を感じている女性も少なくないでしょう。そこで今回は、老後に不安を感じている女性に最低限知っていただきたいiDeCoの基礎知識についてご紹介します。エッジーナたるもの、お金や資産運用の知識をきちんと身につけ、賢く老後に備えましょう。

 

 

〈目次〉

1.iDeCoってなに

2iDeCoのメリット・デメリット

3iDeCoのはじめ方

 

 

1.iDeCoってなに

 

iDeCoとは、確定拠出年金法に基づいて実施されている私的年金制度のことです。簡単にいうと、国民年金や厚生年金といった公的年金以外の老後資金を自分でつくるためのお得な制度だといえます。20歳以上60歳未満のすべての人が加入できますが、公的年金とは異なり、制度への加入は任意となります。加入者は毎月決まった金額を掛け金として積み立てて運用し、60歳以降に受け取ることができます。

 

 

年金というと積立預金のようなイメージを抱いているかもしれません。ですが、年金とは「長生き」というリスクに対する一種の保険なのです。日本は世界でも有数の長寿国であり、年金の給付がはじまる65歳以降の生活が20年以上続く方が多くいます。さらに女性の平均寿命は男性より長く、4人に1人は100歳近くまで生きる可能があります。

 

老後資金を100歳まで考えなければならない時代において、国民年金や厚生年金の公的年金だけに頼って生きていくのは心もとないのが現実です。また女性の場合、結婚や育児のために一時的に離職する人は多いでしょう。その分厚生年金への加入期間が短くなり、老後に受け取る年金額が少なくなる可能性もあるのです。

 

老後生活へのリスクヘッジとして、複数の収入口をもつというのは重要なこと。そのひとつがiDeCoなのです。

 

2.iDeCoのメリット・デメリット

 

iDeCoの最大のメリットは、税制優遇を受けることができる点です。掛け金は全額所得控除の対象であるほか、運用中に得た利益に対する税金も0円であり、受け取る時にも各種控除があります。収入や掛け金、運用成績などにもよりますが、人によっては100万〜1000万円以上節税することができます。

 

一方iDeCoのデメリットとして、積み立てたお金を60歳になるまで引き出せない点があげられます。iDeCoは長期の運用が前提になっている制度なのです。そのため、積立金(掛金)については無理のない金額を設定しましょう。

 

 

3.iDeCoのはじめ方

 

iDeCoで運用を行うには、毎月一定額の掛け金を積み立てていく必要があります。そのため、まずは毎月の掛け金を設定しましょう。

 

iDeCoは月々5,000円からはじめられるうえ、掛け金は1,000円単位で設定することができます。上限については職業などによって異なり、自営業者は月額68,000円、公務員は月額1,2000円、専業主婦(夫)は月額2,3000円が上限となっています。会社員については少々ややこしく、勤務先の企業年金制度の有無などによって上限額が異なりますので、自分が務めている会社に確認するとよいでしょう。

 

以上、iDeCoの基本的な知識についてご紹介しました。次回は運用先の商品の選び方についてご紹介します。お楽しみに。