【エッジーナの名言】ミウッチャ・プラダ「何を着るかは世界に自分をどう表現するかということ」

 

何を着るかは、世界に向かって自分をどう表現するかということよ

“What you wear is how you present yourself to the world”

 

 

ーーミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada 1949-

ファッションブランド「PRADA」のデザイナー

 

 

ミウッチャ・プラダは言わずもがなですが、ファッションブランド「PRADA」「Miu Miu」のデザイナーです。PRADAの創始者マリオの孫で1970年代にこのブランドが経営難に陥っていた時、会社を立て直した張本人でもあります。

 

今回はそんなビジネスウーマンとしても優れた才能を持った彼女の名言を詳細な経歴とともにご紹介していきたいと思います。

 

ミウッチャプラダは1949510日にミラノで生まれました。祖父マリオがプラダを創業したのが1913年で、その36年後のことです。

 

ファッションと無縁の学生時代

 

実は学生時代、彼女はファッションとは無縁でした。政治学の分野で博士号を取ったり、女性解放運動の指揮をとったり、パントマイムの勉強をしたりしていました。母親からファミリービジネスであったプラダを手伝ってくれないかと言われファッション業界に参加したのは1978年、彼女が29歳の時でした。

 

◇プラダに入社

ファッションに関する知識が無に等しかった彼女は最初は気乗りしないままプラダで仕事をしていましたが、1985年、今やプラダの定番となったバッグ「ポコノ」を制作し、大ヒットを記録します。当時のプラダは長きにわたる苦しい低迷期でした。創業者であるマリオも亡くなり、次への躍進のきっかけが見いだせない状況が続いていました。しかし、軽くて丈夫なナイロン素材を使ったこのバッグの斬新さが世界中で大評判となったのです。

 

◇ファッションとアートを牽引

ポコノのヒット後、彼女は婦人服の展開を次々に進めていき、プラダを総合ファッションブランドへと成長させます。さらに1993年には、セカンドブランドとして「miumiu」(ミウッチャの幼少期のニックネーム)も誕生させ、女性の心を引きつけるような可愛らしいバッグや財布をヒットさせました。これらの活躍によってタイムマガジンの「世界で影響力のある人物100人」、ファッション誌『VOGUE』の「ファッションの未来を切り開く7人」などに選出されています。もちろん現在も、ファッションとアートの両分野で世界を牽引し続ける人物として活躍中です。

 

「何を着るかは、世界に向かって自分をどう表現するかということよ」

 

これは、長年モード界を牽引している彼女のファッションに関する哲学を語った言葉です。ミウッチャはこの言葉に以下の言葉を続けています。

 

「特に人と人との関わり合いが瞬間的になっている時代では、ファッションは、要約された言葉のようなもの」

 

日本でも、数年前『人は見た目が9割』という本がベストセラーになりました。もしかすると、政治学の博士号を持っているミウッチャは、社会における「人と人との関わり」を深く研究していたからこそ、ファッションの社会における重要性をいち早く見抜いていたのかもしれません。

 

ミウッチャは人の外見について、打算的にファッションを捉えているのではなく「もっとファッションを、世界へ向けた表現、主張として楽しもう」という積極的で楽観的なスタンスで捉えている点がとても特徴的です。

 

とはいえ、彼女は中身はどうでもいいと言っているわけではありません。素晴らしい中身を理解してもらうためにも、その中身と矛盾していないファッションを丁寧に選ぼうと、私たちに伝えてくれているのです。