【エッジーナの名言】 リア・バスク「毎朝考えるの。次の24時間でどれだけ成長できるかを」

“毎朝起きるたびに、自分自身に問いかけるの。「次の24時間でどれだけ会社を成長させられるだろうか?」と。”

――リア・バスク

リア・バスク(1979-) 起業家、投資家

IKEAが買収した伝説的サービス。創業者の飽くなき向上心が著しい成長を実現させた

いま、世界的なブームが沸き起こっているシェアリングエコノミー。市場規模は年々拡大し続けています。日本にも定着しつつあり、UberやAirbnbなどシェアリングエコノミーを代表するサービスを知っている人も多いと思います。

でも、この分野のパイオニア的サービスの存在は、日本ではあまり知られていないかもしれません。その名も、TaskRabbit。アメリカを拠点とする個人向けタスク代行サービスで、創業者はリア・バスクというアメリカ人女性です。

バスクはアメリカのマサチューセッツ州で、空軍の父と、専業主婦の母のもとで育てられました。2001年にスウィートブライアー大学で数学とコンピューターサイエンスの学士を取得して卒業すると、IBMに就職してソフトウェアエンジニアとしてキャリアを積んでいきます。

そんなバスクに転機が訪れたのは2008年のこと。

日々忙しく過ごす中で、「自分が外出中に飼っている犬にドッグフードをあげてくれる人はいないだろうか」と考えたことをきっかけに、「もし自分と同じような日常生活の悩みを世界中の人たちで助け合えたらもっと便利になるはず」と思い立ち、TaskRabbitを立ち上げます。

サービス内容はいたってシンプル。掃除、洗濯、買い物、家具の組み立て、引越の手伝い、行列での順番待ちなど、日常生活の中で依頼したいことがある時、依頼主は仕事内容と予算をTaskRabbitに投稿します。すると、仕事を引き受けたい登録者が応募し、依頼主が応募者の中から仕事をお願いする人を選ぶ形になります。

CtoCアウトソーシング型のプラットフォームサービスは当時としては画期的で、瞬く間にアメリカ各地で話題に。どんどん事業規模は拡大していき、複数のベンチャーキャピタルから合計40億円近くの出資を受けてどんどん成長します。

そして、起業から9年経った2017年。「家具の組み立て代行」に着目したIKEAがTaskRabbitを買収したことで、事業はひとつの大きなゴールを達成しました。

現在はCEOを退任し、ベンチャーキャピタル会社FuelCapitalのゼネラル・パートナーを務めるリア・バスク。エンジニアの枠を超えて起業家・投資家として大きな成功を収めた彼女の原動力は、飽くなき向上心にありました。

彼女はベッドのそばにいつもノートを置いていたそうです。なぜなら、夜中ふと目が覚めたときに最高のアイデアを思いつくことがあるから。アイデアを忘れないようにすぐにメモしてまた寝る。そして、朝起きた時にそのアイデアをどう実現するかを考えることからバスクの1日は始まります。さらに、その日の会社の課題を書き出す「朝リスト」を毎日作り続け、会社を成長させることを常に考えていました。

バスクが成長を考える対象は会社でしたが、これは個人に対しても通じることではないでしょうか。昨日よりも今日をもっと良くするために何ができるか?次の24時間で成長することをどれだけ考えているだろうか?思わず自分を省みて身が引き締まる、そんな名言だと思います。