【エッジーナの名言】 キャロライン・ゴーン「心から好きなものでビジネスをやることが成功の秘訣」

“心から好きなものでビジネスをやることが成功の秘訣です。とことん面白いと思えることでね”

――キャロライン・ゴーン

 

キャロライン・ゴーン(1987年-) 起業家

 

エリート街道まっしぐらの彼女が気づいた、キャリアアップの障壁

いま日本で連日ニュースに取り上げられている人物といえば、元日産およびルノーのCEOカルロス・ゴーン氏。良くも悪くも、日本で知らない人はいないほどその名は知れ渡っていますが、彼の娘も世界では父に勝るとも劣らない知名度を誇っていることをご存じでしょうか?

その名も、キャロライン・ゴーン氏。キャリア支援専門のネットワーク会社LEVOの共同創設者および元CEOで、「世界で最もクリエイティブな実業家の一人」として知られています。

今でこそ会社の拠点があるアメリカに住んでいますが、彼女のルーツは日本。1987年に東京都目黒区で生まれ、幼少期は都内のアメリカンスクールに通っていたそうです。学校で常にトップクラスの成績を収めていた彼女はその後、単身で渡米。スタンフォード大学で国際政治経済学と環境経済学を学びます。

大学卒業後は、コンサル企業最大手のマッキンゼー・アンド・カンパニーに就職。ビジネスアナリストとしてのキャリアをスタートさせます。

 

エリートコースの道を順調に歩んでいた彼女ですが、ビジネスの現場で経験を積む中で大きな課題を発見することになります。

その課題とは、女性よりも男性のほうが明らかに早く出世していくということ。それは時にスキルや実績と関係なく成されるケースがあること。そして、多くの働く女性がそのことに不満を抱えながらも、自身のキャリアアップに積極的になれていないこと。

彼女自身もそのような悩みを抱えていた当事者の一人で、キャリアを思うようにステップアップできないことに不満を感じていました。そして、この悩みが結果的に世界的なキャリア支援サービスを生み出すことにつながるのです。

彼女は、女性は男性に比べてキャリアアップの手本となるようなロールモデルの存在が少なく、キャリアを高めるための方法や磨くべきスキルを教えてくれる女性のメンターも少ないことが、女性のキャリアアップの障壁になっていると考えました。

そして2011年、マッキンゼーを退職した彼女はニューヨークでキャリア支援専門のネットワーク会社LEVOを設立。自分と同世代のミレニアム世代の女性をターゲットに絞り、彼女たちが職場で成功するための手助けーー就職支援はもちろん、スキルアップのためのノウハウやツールの提供、様々なジャンルのプロフェッショナルとのネットワークの提供などを始めます。

すると、起業して1年後には伝説の投資家ウォーレン・バフェットをはじめとする様々なエンジェル投資家から注目され、巨額の資金援助を受けながら著しいスピードで成長。世界で30の拠点を持ち、900万人以上の会員数を誇る世界有数のネットワークサービスとなったのです。

 

彼女は自分自身の悩みを解決したいという強い思いと、そこから生まれる好奇心に情熱を捧げたことで、結果として自分の悩みを解決することはもちろん、若くして普通では経験できない大きな成功を納めることができました。

好きという熱意や面白いと思える好奇心は大きな原動力になる。冒頭の名言にはそんなメッセージが込められていると思います。