「仕事も私生活もなぜかうまくいく女性の習…
【本日のアゲ本】“脳ナビ”を利用すれば自動的に夢が叶っていく
世界的なベストセラー作家である著者夫婦はいかにして成功したのか
2007年頃に一大ブームを巻き起こした「引き寄せの法則」。書店でも専門コーナーができるほど、「引き寄せの法則」に関するさまざまな本が生まれました。
その中でも、知的で理性的なW2.0的女性にオススメしたいのがこの1冊です。
アラン・ピーズとバーバラ・ピーズは、世界的なベストセラー『話を聞かない男、地図が読めない女』の著者。日本でも大ヒットしたので読んだことのある人も多いと思います。
私生活では結婚して20年以上の夫婦である二人は、かつて『メモリー・ランゲージ』といった共著で作家として成功を収めたものの、ビジネスで人にだまされて莫大な借金を抱え込むという人生最大の危機に陥ります。そこから脱するために彼らが必死で学んだのは、なんと脳科学。地道な努力の末に導き出された、とある法則を使った結果『話を聞かない男、地図が読めない女』が生まれ、世界的な大ベストセラー作家となったのです。
さて、彼らが注目したのは「RAS」と呼ばれる脳の働きです。人生を成功に導くのは、このRASをうまく活用できるかどうかにかかっていると著者は説きます。
RASとは何かというと、脳幹にある「網様体」という神経の集まりのこと。このRASによって、呼吸したり、眠ったりといった生命活動は維持されているのです。また、人の感覚器が外部から受け取った情報のほとんどは、体の感覚神経を通ってRASに送られます。そのため、脳内で生まれる思考や感情、また行動意欲は、RASによって生み出されていると言えます。
また、RASには「検索エンジン」の働きも備わっています。たとえば、台湾に旅行に行く計画を立てているとき、台湾に関連する情報がパッと目に飛び込んでくることはありませんか?これは周囲にあふれる何億ビットという情報の中から、あなたの求める情報をRASが拾い上げるから。RASには「GPSシステム」のような機能も備わっているため、自分が行きたい場所さえはっきりしていれば、RASが自動的にその場所へと導いてくれるのです。
では、このRASを目標実現に活用するには何をすればいいのか?以下は、夢を実現するための具体的な方法の一部です。
- 実現したいことを紙に書く
- 目標を達成する期限を細かく設定する
- 他人に何を言われてもやり抜く
- 新しい習慣を身につける
本書ではこれらの具体的な方法についてわかりやすく解説してあるため、自己啓発本にありがちな「実行しにくさ」はありません。非常に現実的で実務的な「引き寄せの法則」と言えるでしょう。
なお、RASの力を利用して願望達成する際に気をつけてほしいのが、自分の望むことだけ考え、望まないことは考えないことです。望まないもののことばかり考え続けていると、望まないものにあなたの意識がフォーカスするようにRASがプログラミングされてしまいます。
著者の二人はベストセラーを書くといった目標を設定してから、住まいをオーストラリアから人口が多くて市場も大きいヨーロッパへと移したり、講演会やテレビ番組にも積極的に出たり、ひたすらジャーナリストに本の宣伝をしたりなど、目標達成に近づけることなら貪欲に何でも試したそうです。逆に目標を遠ざけたり関係ないことは一切やらない。決して平穏ではない日々の中で夫婦喧嘩も多かったそうですが、まさにそこから生まれたのが男女の脳の違いを解説したベストセラー作品。夫婦喧嘩すらも目標達成の1ピースに活用してしまったのです。
とはいえ、成功の裏には、強固なパートナーシップが欠かせなかったことも本書で明かされています。彼らはときには喧嘩し、互いにうんざりしながらも、妥協点を見つけて成功のために協力し合いました。その成功は、一人では決して成し得なかったものでしょう。パートナーと協力して夢を実現させたいと考えている女性にもオススメの一冊です。