【エッジ―ナの処方箋】人を動かす「影響力」の作り方

W2.0の読者の中には、すでに会社を経営されていたり、職場でリーダー的な役割に就いている方もいらっしゃるのではないでしょうか? また、次期管理職として期待されている方も多いはず。

そんな会社やチームをまとめるリーダーに必要なスキルはいろいろですが、特にまわりの人たちを動かす「影響力」は大切。どんな規模の集団であっても、トップに立つ人がその下につく人たちを上手に動かせないと、集団の力を最大限に発揮することはできないといわれています。

そこで、今回は次代を担うリーダーとなる皆さまに向けて、「影響力」を高めるための4つのポイントをご紹介いたします。すでにリーダーとして活躍されている方も、これからリーダーを目指す方も、ぜひぜひ参考にしていただければと思います。

 

<目次>

1.自分の意見を持ちながら、ファシリテート能力も磨く

2.ビジョンを語り、行動で示す

3.権限を積極的に得ようとする

4.常に余裕を持って、セルフマネジメントをする

 

1.自分の意見を持ち、ファシリテート能力を磨く

影響力を発揮する大前提として、まずはどんな小さな物事に対しても、自分なりの意見や見解を常に持つことが大切と言われています。そうすることで何事に対してもひとつの基準ができて、多くの人を導いていくことができるのです。誰かに意見を求められたとき、いつでも答えられるようにしておくことがポイントでしょう。

その上で、影響力を高めるためにはコーチングやファシリテーション能力を磨くことも重要。自分の意見だけで人を導くのではなく、部下たちの意見を引き出し、取りまとめて仕切ることで、チームとしての可能性を広げることができ、また部下たちからの信頼も高めることができます。

自らの意見を発信する力と、人の意見を引き出す力。この二つのスキルをバランスよく発揮するのが、理想のリーダー像だと言えるでしょう。

2.ビジョンを語り、そして行動で示す

リーダーに必要なのは、ビジョンを語れること。いかに多くの部下をビジョンに巻き込むか、いかにビジョンに共感できる人を増やすかで仕事のスケールが変わってきます。ビジョンの共有は、足し算ではなく、掛け算の効果があるといわれています。

一方でリーダーは、ときに多くを語らず、その在り方や行動で大切なことを示していくことも必要。人は言葉よりも、行動を信じる傾向にあります。信念に基づいて率先して動き、リーダーとして背中を見せることで、部下はその姿に心酔し、後に続いていくようになるのでしょう。

 

3.権限を積極的に得ようとする

影響力のある人は、積極的に自分が行使できる権限を取りにいきます。なぜなら、権限が増えれば増えるほど人的・金銭的リソースが増えるため、より大勢の人、多くの物事を動かせるようになるからです。

権限には同時に責任も付いてくるものですが、責任を担うことも影響力を高める上で重要なことのひとつ。権限と責任があれば、そこに必ず人は集まってきます。

 

4.常に余裕を持って、セルフマネジメントをする

チームを束ねる立場であるリーダーに余裕がないと、メンバーにも影響が及び、チームのパフォーマンスが崩れてしまいます。余裕とは、気持ちの余裕、エネルギーの余裕、時間的な余裕、金銭的な余裕など。常に自らを余裕のある状態に整え、セルフマネジメントし続けることで、まわりにポジティブな影響力を発揮することができるのです。

 

リーダーは誰かに指図されることがあまりない一方で、常に重要なジャッジや責任を一人で抱えているために孤独になりがち。どんなに大きな組織を束ねるリーダーであっても、人間であることには変わりありません。心身の余裕を保つための息抜きやセルフマネジメント、相談できる仲間やパートナーを持つことがチームのパフォーマンスを最大限に引き出す秘訣かもしれません。

リーダーの仕事は、部下の力を最大限に引き出すこと。人を動かすために欠かせない影響力を鍛える試みを、今日から少しずつチャレンジしてみませんか?