【本日のアゲ本】自分らしい働き方を「パラレルキャリア」で実現する 

 

『自分らしく働く パラレルキャリアのつくり方』 
三原菜央 著/ 秀和システム(2018年)

 

本業をやめなくても、好きなことは仕事にできる 

 「ひとつの会社に属し、その会社に自分の人生を捧げる」という生き方は、現代にそぐわなくなってきました。日本を代表する大企業トヨタ自動車でさえ、「終身雇用は難しい」と発言しています。所属先や収入源がひとつしかない生き方は、もはやリスキーな時代になっているのです。 

現代を生き抜くための方法としてオススメしたいのが、本書で紹介されている「パラレルキャリア」と呼ばれる新しいキャリアの築き方です。パラレルキャリアとは、本業とは別の仕事をしたり、NPOに参加したりすること。いわゆる「複業」を持つ生き方を指します。副業とは異なり、収入だけでなくスキルアップや自分らしい働き方の実現などを主な目的としている点が特徴です。 

本書の著者も、パラレルキャリアを実践する女性のひとり。広報PRとしての本業のほか、教育団体を主宰するなど、5つの肩書きで活動しています。ほかにも、IT企業で広報の仕事をしながら間借りカフェを経営したり、クリニックの事務局長をしながらレストランなどでピアニストをしている女性など、パラレルキャリアを実践する22人のインタビューが掲載されています。 

戻れる場所としての本業を持ちながらも、自分が好きなことを仕事にしたい」と思う女性にとって、パラレルキャリアは夢のような働き方です。でも、一歩踏み出すための勇気持てなかったり時間のやりくりなどに関して不安に思うこともあるでしょう。 

本書ではそんな悩みにお答えするため、パラレルキャリアの始め方や人脈のつくりかた、軌道への乗せ方などを、実践的なノウハウとともに紹介しています。パラレルキャリアに興味があるという女性は、「パラレルキャリアの入門書」と呼ぶべき本書をぜひお読みください。