【エッジーナの処方箋】「週末プチ断食」のススメ

プチ断食が身体にいいらしい。

そんな話を最近よく耳にするけれど、断食道場は料金も高いし、自分でやるのもハードルが高いと思っている読者も多いのでは?

そこで今回、誰でも気軽にできる「週末プチ断食」をご紹介します。プチ断食にはダイエット効果はもちろん、デトックス効果、美肌効果、便秘改善、さらには体調改善まで期待できるといいこと尽くめ。

そもそも人は食べ物を消化するのに18時間ほどかかると言われており、1日2食か3食だとすると、内臓は常にフル回転している状態になっています。

プチ断食をすれば、このフル回転している内臓を休ませることができます。それにより、消化に使っていたエネルギーが、体調を整えるエネルギーとして使えるようになり、体調が良くなるというわけです。

それでは、忙しい方にでも手軽にチャレンジそうな、「土曜日1日断食」を紹介しましょう。

<目次>

  1. 現代人は慢性的に食べ過ぎている
  2. プチ断食の驚くべき5つの効果
  3. まずは土曜日、1食。そして完全断食へ

 

現代人は慢性的に食べ過ぎている

仕事や家事、育児に忙しいと、食事や運動にまでなかなか気を配りにくいもの。特に時間がない平日は、おにぎりやサンドイッチなど炭水化物多めの簡単な食事になりがちです。

炭水化物ばかり摂取していると、血糖値が上昇し、アドレナリンの分泌量が増えて、イライラしやすい体質になるともいわれています。ここはぜひとも、プチ断食を取り入れたいところです。

一般的には、「健康のためには、1日2~3食しっかり食べること」が大切であるとされています。プチ断食はこの定義に逆行する方法になりますが、「食べないこと」が健康によいとされるメカニズムとはどんなものなのでしょうか

長い人類の歴史からみると、おなかいっぱい食べられるようになったのは近代、つまりつい最近の話といわれています。

太古の時代から、人間には「飢餓遺伝子」というものが存在し、足りない栄養素でやりくりしてきました。逆にあまった栄養素を処理するという遺伝子はあまりなく、満腹に対する身体の備えは発達していません。長期間食事を摂らないのは問題ですが、プチ断食程度であれば健康への影響は少ないといえるのです。

また、病気のときは「食べないと治らない」と言われますが、これも食べ物が少なかった時代の話。その昔、栄養不足で病気になっていた時代には、食べた方が病気は治ったのでしょう。

しかし現代人の病気、特に生活習慣病などは食べすぎが大きな原因の一つ。どんな病気なのかにもよりますが、食事を控えることによって、病気を改善する効果も期待できるのです。

プチ断食の驚くべき5つの効果

1.ダイエット効果

胃腸の消化能力が低下していると、消化不良を起こし、栄養が中性脂肪などの形で蓄えられやすくなります。プチ断食をすることで、消化能力、吸収力が高まり、代謝や排泄力が向上し、ダイエットにつながります。

2.便秘の改善&デトックス効果

消化能力が落ちていたり、便を肛門へと運ぶ腸のぜん動運動が弱まってくると便通が悪くなります。プチ断食によって消化能力が改善することで便通が良くなり、それによりデトックス効果が高まります。

3.胃腸の負担が軽くなり、元気になる

胃や腸などの消化器は常にオーバーワークを強いられ、働きすぎの状態になっています。プチ断食で胃腸を少し休ませることによって、本来の働きを取り戻し、消化能力、吸収力などを高めることができます。

4.美肌効果

肉類を多く食べて便秘になると、肉類の腐敗ガスによって腸の壁が荒らされます。すると腸の壁からその老廃物が吸収され、皮膚に吹き出物ができたり、炎症が起こったりします。プチ断食によって便秘を解消することで、美肌の効果があるということです。

5.免疫力アップ効果

プチ断食によって腸内環境が改善されることで、小腸に多く存在するリンパ球の働きがよくなります。リンパ球が増えることで免疫力がアップし、病気に強い身体へと変えることができるのです。

 

まずは土曜日、1食。そして完全断食へ

最初の断食は、土曜日の朝食を抜きます。昼までは、水またはノンカフェインのお茶がおすすめです。金曜日の夜から少なくとも12時間は空けて、内臓を休ませましょう。つらさを感じない方は、さらに昼食を抜き、そして夕食を抜く、という順番で少しずつ進んでください。

また、どうしてもおなかが空く場合は、野菜ジュースや酵素ジュースを飲みます。空腹は、断食が上手く行っているサインだと明るくとらえましょう。少しずつ行うことで、太古の記憶がよみがえり、空腹にも慣れてくるはずです。

断食で最も重要なのは、断食前後の食事。なるべく和食などの胃腸にやさしい食事が理想です。断食前と断食後は、食べすぎは絶対に禁物。少量の食事をゆっくり少しずつ口に入れて、よく噛んで召し上がってください。いつもの食事より、ずっとおいしく感じられ、食べることのありがたみも沸き起こってくるはずです。

※プチ断食は、妊娠中の方、持病のある方、体調の悪い方はおやめください。また、途中で具合が悪くなったら速やかに中止しましょう。