【エッジーナの名言】 エリザベス・テイラー「私は冒険好きなの。ドアの向こうに何があるか恐れたりしないわ」

“私はとても冒険好きなの。開けられるドアはたくさんある、そしてドアの向こうに何があるか恐れることはないわ。”

――エリザベス・テイラー

エリザベス・テイラー(1932年-2011年) 女優

 

苦難に屈しない勇気と好奇心が、「20世紀のクレオパトラ」を生んだ

 

エリザベス・テイラーは、ハリウッドの黄金期を代表する大女優。リズの愛称で世界中の人々から愛された伝説的スターです。

イギリスのロンドンで美術商の父と元舞台女優の母の元に生まれたリズは、7歳の時に戦禍を逃れるためにアメリカのロサンゼルスへと移住します。

幼い頃から、珍しいスミレ色の美しい瞳と印象的な二重まつ毛で大人びた容姿を携えていた彼女は、ハリウッドの芸能コラムニストであるヘッダ・ホッパーに見出され、12歳(1942年)の時に『There’s One Born Every Minute』の端役で映画デビュー。

その後、『緑園の天使』や『若草物語』といった大ヒット作に出演したことで、彼女はすぐに少女スターとして全米に知られるようになります。子役の頃から、NGを出さない集中力と演技力から「ワンショット・リズ」と呼ばれるほどでした。

大人顔負けの落ち着きぶり、洗練された容姿、何よりも独特のオーラによって存在感を発揮していたリズは、1950年代に入ると大人役に抜擢されるようになり、『黒騎士』『雨の朝巴里に死す』などでトップ女優の地位を確立。

『愛情の花咲く樹』『熱いトタン屋根の猫』『去年の夏 突然に』で連続してアカデミー主演女優賞候補になり、ゴールデングローブ賞を受賞。そして、1960年『バタフィールド8』で初のアカデミー主演女優賞を受賞します。

リズの美貌とオーラは年を重ねるごとに増していき、映画『クレオパトラ』で絶世の美女を演じたこともあって、「20世紀のクレオパトラ」と称されるように。アメリカで初めて一つの役で100万ドル(約1億円)のギャラを稼いだ女優となります。

 

79歳でこの世を去るまで女優としてスクリーンの世界で活躍し続けたリズですが、彼女の人生そのものがドラマの連続でした。生涯で8回の結婚を経験したのは有名な話。その中には、結婚相手に暴力を振るわれて離婚したり、飛行機事故で最愛の人を亡くすという悲劇もありました。さらに、赤痢や静脈炎、脳腫瘍、肺炎などの病気にも悩まされ、生涯で70回以上の入院経験と20回以上の大手術を受けるほど、いつも苦難と戦い続けてきたのです。

それでも彼女は屈することなく、前向きに自分の信じる道を突き進み、多くの人々に感動をもたらし、また自身も多くの成功体験を得ながら人生を全うしました。

圧倒的な勇気と好奇心。そして、何事にも恐れることなくチャレンジする精神が、新しい時代をつくり、彼女自身を輝かせてきたのでしょう。